いどうだいすき

只今、運動会の編集に鋭意取り組んでいます

『わが子を一瞬も見逃したくない』

という保護者さまの思いを汲んで

東西南北上下左右手持ちと、キャメラを備えること

史上最大の10台で臨みました

 

そのうち8台は固定(フィックス)、

2台をキャメラマンが操作しての撮影です

ひとつをベテランキャメラマンにお願いして

もう一つの手持ちキャメラを

私〝おき〟が担いました

 

手持ちキャメラ映像のよさは

なんといってもその臨場感です

観客席では見ることのできない特別な視点から

子どもたちの〝がんばり〟をお届けできることが

何よりも

キャメラマン冥利に尽きます

 

もの心ついた頃から映画は大好きで

いろんな映画的手法を取り入れて

今の仕事に活かすことを

常に考えています

 

数台ものキャメラを配置するのは

〝黒澤明〟監督の映画

『七人の侍』からの学び、

手持ちキャメラで移動しながら撮るのを

好むのは

『仁義なき戦い』で知られる

〝深作欣二〟監督のダイナミックな

キャメラワークを真似たことに

始まっています

 

映画のことを学ぶうち

往年の東映チャンバラ時代劇を研究した

一冊の本に出会い

ひとりの巨匠のことを知りました

その監督の名は

〝伊藤大輔(いとうだいすけ)〟監督

とにかくドリー撮影

(レールを敷いてキャメラを動かす撮影方法)

が大好きで、ついたあだ名が

〝いどうだいすき〟

 

リバイバル上映で代表作を観てみると

とにかく動く、なにがどうあれ動く

それがとても心地よいリズムを生んで

ついには動いていたことさえ

気にならなくなって

時代劇の世界に酔いしれるばかりでした

 

その映画の題名は『反逆児』(1961年公開)

主演は、当時中村と名乗っていた

〝萬屋錦之助〟さん

〝深作欣二〟監督の『柳生一族の陰謀』で

柳生但馬守(やぎゅうたじまのかみ)を演じられ

その超マニアックな演技のとりこになった後に

拝見したこともあって

尚更のめりこんだのかもしれません

 

運動会からだいぶ脱線してしまいました

これは〝レール〟のない移動撮影大好きな

手持ちキャメラマンの

戯言(ざれごと)と

ご容赦ください

 

ああ、ひとつだけ補足を

 

〝まにみち〟で歩きながらの

キャメラワークには

東映映画の影響をかなり

受けています

マニアな情報でした

2023年10月10日|日日のこと:daiary