おもちゃにおもう

 

はるか、遠い遠い押入れの宇宙で発掘された8ミリフィルム。
まさかこの惑星ダンボールに眠っていたとは、夢にも思っていませんでした。

今をさかのぼること25万光年、地球で云うところの二十歳のころ。
父が大枚はたいて買ってくれた8ミリカメラで挑んだ私の初監督作品に、
「ともだちはえらぼうぜ」といわれながらも夏休みのほとんどを映画製作に注いでくれた私の友人たちの汗まみれの息遣いがよみがえってきます。
 出来上がった映画は、私の生まれた家の12畳の部屋で初上映されました。
支えてくれた友人みんなを招いて開いた完成披露パーティー!
スクリーンは壁一面に張ったシーツです。
あの日の興奮と熱気までもが、このフィルムからよみがえってきます。

映画に魅せられたのは、小学4年生の時。
親戚の四国の高松のおばちゃんに、野村トーイの「カセット8(エイト)ムービー」というおもちゃを買ってもらった時からです。真っ暗にした部屋の中、
豆電球の光で映し出された暴れまわるキングギドラのかっこいいこと!
夢中になって、その手回しの映写機を抱いたまま眠っていました。

中学生になって、いつしか興味の対象は宇宙戦艦ヤマトをはじめとするアニメーションに変わり、高校生になって映画監督になる夢を抱いた時、ふと胸をよぎったのは、「カセット8(エイト)ムービー」のことでした。
母にたずねると「とっくの昔に、父さんが捨てた」。。。父は、筋金入りの掃除好きだったのです。

                                つづく

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