タイムライン
幼稚園行事やコンサートなどの
撮影をした素材は
一本の〝タイムライン〟という
いわば『時間軸の作業台』に並べていきます
これは、使っている編集ソフトの
仕様ではあるのですが
フィルムを切り貼りする
映画の編集作業に似て
なじみ深いものでもあります
映像作品は〝時間の芸術〟とも呼ばれています
一時停止しない限りは
絵画や写真のように
その場面にじっと眼をこらす
ことはできません
時はいつも流れています
鴨長明が、鎌倉のころに記した随筆
『方丈記』のはじまりに
「ゆく川の流れは絶えずして、
しかも、もとの水にあらず」
と、あるように
映画のとりこになり
映像で生計を立てられている今、
どうして、絵画や写真ではなく
流れる時間の中で伝えることに
惹かれているのか
実は、まだよくわかっていません
この表現が、好きだから
としか云えないのです
子どもたちや、まちのひとたちの写った
一本、一本の〝タイムライン〟が
人生そのものに思えるから
なのかも、しれません